外断熱と内断熱
外断熱工法は、夏涼しく冬暖かい空間か???
住宅建築の中で,高気密高断熱という言葉がよく聞かれるようになってから、かなりの年月がたちました。
新省エネ基準とか次世代省エネ基準もお馴染みになってきています。
快適な家造りにおいて断熱は、かなり重要な検討事項になってきたということだと思います。
私たちの家造りでもかなり以前には、断熱をするのに土壁を採用していて、その後グラスウールを使っていた時代が長く続いたかった記憶があります。
断熱材といえばグラスウールしか思いつかなかった時代です。
その後住宅が高断熱化されていく中で、我々も様々な断熱材を使いました。
どちらかというと試行錯誤していた感があります。
その中で断熱材の流れは大きく分けて、外断熱工法と内断熱工法の二つに分けられます。
どちらが良いかは両方とも一長一短があり、決めることは大変難しい問題です。
様々な書物やネットで調べても、どちらかが良いというように結論付けていて、外断熱ばかりが良いというわけではなく、内断熱のほうが良い、というものも数多くあります。また専門用語が多く、家を建てようと考えている一般の方にはわかりにくいと言う声もよく聞きます。
また、どちらかを売り込みたい意図があることを感じる内容のものもあります。
私たちの考えは、今のところ夏涼しく、冬暖かい空間を創るという面では、外断熱工法が素晴らしいと考えています。
しかし、どちらが良い、と決めることなく両方の長所短所を理解した上で、どちらかを選択していくべきだと考えています。
外断熱工法と内断熱工法の比較
外断熱のメリットについてわかりやすく話したいと思います。
① まず、外側に断熱材があるため、構造躯体自体が熱を持つことが少なく、その熱の影響が室温に影響を与えることが少ない、ということがあげられます。
熱橋が非常に少ないということです。
熱橋とは柱などが熱を伝える現象のことで、内断熱だと柱とか梁で断熱が途切れてしまいますが、それがないということです。
要するに柱とか梁が熱くなると部屋を冷房しても柱のその熱が邪魔をするということです。
また、構造躯体が熱的な変化を受けにくくなると、寿命が長くなります。
躯体がコンクリートだと特にこのメリットが大きくなります。
② 建物の気密がとりやすいことがあげられます。気密というのは外壁に隙間風が通る隙間がどれくらいあるかということです。
柱とか梁で断熱材が途切れないので施工がしやすい→気密がとりやすいということです。
③ 湿気が壁の中に入りにくかったり、壁体内での温度変化が起こりにくいので、結露がしにくいということです。
外断熱の場合、一般的に内部に貼る石膏ボードを無くすことができます。
そうすると柱や梁に湿気が染込んだりすることが無くなり、壁体内結露がない建物になります。
木材が腐ったりすることがなくなります。
また木材の調湿機能で湿気を調節することができるようになります。
外断熱のデメリットについて
① まず外装材に制約があることです。かなり前には、外断熱工法で施工した建物で外壁がずり落ちたりはがれたりした事件がありました。
断熱材の上に外壁を張るのですから、注意して正確な施工をしないとそういうことは起こりえます。
そのため外装材の重量が重過ぎないものにする必要があります。
② 柱や梁の外側に施工するので壁の厚みが大きくなります。次世代省エネ基準に対応させようとすると、地域によって厚みが決まっていて、大変厚くしなければならないことがあります。
愛知県はⅣ地域なので問題はありません。
③ コストが高い、ということです。建物をすっぽり覆い隠すように断熱材を施工し、気密をとるために特に開口部周りの施工には注意が必要で、また断熱材の上に外装材をずり落ちないようにきちんと施工する、これらの手間にコストがかかるので、内断熱よりコストがかかります。
これが一番のデメリットになるという考えもあります。
これらの反対が内断熱のメリット、デメリットになります。
断熱というのは、断熱する対象をすっぽり包み込むのが基本で、内断熱のように、柱、梁などで断熱層を断ち切ってしまうことは変則なことといえるようです。
住宅にコストを充分にかけることができるのであれば、外断熱を採用することが良いですが、外装に重い仕上げ材を使いたい場合は注意が必要だし、いちがいに内断熱はだめ、ということは言えないと思います。
限られた予算の中で他の設備や仕様にかけるコストとのバランスを考えて、選択することが重要です。
内断熱でも様々な種類があり、決して悪いものばかりでなく、かなり外断熱に近い感覚で使用できるものもあります。
私たちはお客様との打ち合わせでベストな断熱を提案しています。
外断熱だけでなく内断熱をご提案することもありますが、その時にはグラスウールなどは今までの経験を考慮するとあまりよろしくなかったので提案いたしません。
内断熱の材料には様々なものがあり、いずれも一長一短ありますが、現在は現場発泡のウレタンフォームが良いと考えています。
平成建設株式会社 古橋雄治









